2013年10月4日金曜日

格好良い、ってなんだろう。Perfumeとボカロを行ったり来たり。

 Perfumeの新譜『Level3』を買った。

 そんなことを高らかに宣言してなんだと言われそうだが、個人的にはすごく突拍子もないことなのである。なんせ、ボカロにハマって幾年月。同人CDを除いて、人間が歌う商業CDをわざわざ買ったのなんて、本当に久しぶりなのだ。1年以上経ってるんじゃないかな。思い出せない。

 俺の友達に熱狂的なPerfumeのファンがいる。彼はいつも、Perfumeがいかに先駆的で、革新的で、COOLで、のっちの太腿がいかに素晴らしいかを、悟りを開いた漢の詩人よろしく達観と愉悦の表情で語りかけてくる。
 そんな彼が、今回のアルバム『Level3』は世界を越えた!(彼の言う世界とは何かは置いといて) こんな素晴らしいCDを聞かない奴は人間じゃないとまで言い放つではないか。普段より明らかに興奮している様子を見て、はぁなるほど、と興味を持った。
 確かに検索をかけてみると、高評価が多い。 いままでのPerfumeよりかは、capsuleに近いという。なるほどボカロにハマる前は田中ヤスタカサウンドに取り憑かれていた俺としては興味がある。


 と、言うわけで、買った。


 俺は音楽に詳しくないし、海外の音楽シーンはおろか、日本でなにが流行ってるかもよく分かってないし、メジャーもマイナーもよく分からんし、最近までskrillexの読み方さえ知らなかったような素人だ。
 そんな程度だから、Perfumeも、ものすご~く進化したんだと思った(思っていた)。たぶん俺の知らないところで、5年前のスマホと今のスマホ並に、邦楽もものすご~くブラッシュアップされてて、未体験の格好良い音楽になってるのかなーと漠然に思っていた。


 で、ワクワクしながら、聞いた。


 んー。ふーん、んんんんん?
 2020年の東京オリンピックの開会式イベントで名前が上がる程度には、日本が世界に誇れる(別に無理に対外的に誇らなくてもいいのだが、ここは便宜的に)歌手なんだろう、世間一般的には。それがこれなのかー、と少しガッカリしてしまった。
 CDを全部聞いてみた印象としては、無難にノレる、という印象だけだった。音の情報量はさすがプロという感じでとても多いのだが、昨今の映像コテコテのハリウッド映画を観ているみたいで、スゥーッと入ってスゥーッと出て行く感じ。聴きやすいといえば聴きやすいんだけれど。


 なんでこんなにがっかりしているかというと、カンヌ国際広告祭のパフォーマンスが素晴らしかったからだ。


 これは本当に度肝を抜かれた。いままで『ボカロ最高ウエエエエエイイイイイ!!!!』てな具合に視野が狭くなっていた時にこれを目にし、ボカロパフォーマンス(ライブ等々)の芋臭さに心底辟易した気分にさせられた作品だ。

 だから今回のアルバムも、きっと今まで思いもよらないようなベクトルで攻めてくるのかな、なんて思っていたけれど、そんなことはなかった。
 ただ単に、世間の流行り廃りに疎い俺が、勝手に希望抱いて勝手にがっかりしただけだ。なんだよ21世紀にもなって自動車はチューブの中を走ってないのかよ! みたいなのと一緒。


 だけど『がっかりした』だけ言い放つだけでは、なにと比較してがっかりしたかを言わないとわからないと思うので、俺が個人的にかっこいいなーと思う楽曲をいくつかピックアップしてみました。
 比較しやすいように、エレクトロ・ダブステっぽいのを中心に。どれも個性的で素敵。













 それにしても、音楽シーンって本当に門外漢なのだが、いまの最新ってなんなのだろう。よくわからん。

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