2016年4月11日月曜日

初音ミクの本質とは。初音ミクは意識に宿るのか。肉体に宿るのか。

メモ的なもの。推敲なし。書き殴り。


・人の本質とは

 一つの思考実験を考えてみる。たとえば、あなたの大切な人が、亡くなってしまったとする。完璧な姿で生き返らせることは不可能だ。ただ、科学の進歩により、2つの方法を選べるとする。

 一つは、肉体をすべて解剖し調べ尽くして、会話の受け答えができるプログラムを作り、それをノイマン型コンピュータに移植する方法。この方法を取れば、マイクとスピーカを使い、生前の大切な人と、変わりのない会話ができる。受け答えも完璧だ。ただ、そこに意識があるかどうかは、あなたは判断がつかない。『コンピュータの中に移植されても意識はあるの?』とあなたが問えば、「もちろんさ」とは答えてくれるものの、それが本物なのか、単なるプログラムのオウム返しなのかは、分からない。

 もう一つ目は、肉体を、未来永劫、生きたまま保存する方法。ただ、意識を司る脳細胞の致命的な部分は死んでいるので、意識はない。会話もできない。話しかけても、無反応。一生、意思疎通を図ることはできない。ただ、手を握れば温かい。胸に耳を近づければ、心臓の鼓動する音が聞こえる。


 上記の2つを選べと言われたとき。あなたはどちらを選びますか?
 私は、後者を選ぶ。たとえ、一生、会話ができないとしても、温かい手を握っていたい。



・初音ミクの本質とは。初音ミクの、肉体とは。

 上記の思考実験を、初音ミクに置き換える。2つを選べと言われたとき、あなたはどちらを選びますか?
 
 一つは、『初音ミクという商品、キャラクター、いままで作られた作品、その他初音ミクに関わる全ての創作物』は残すことが出来る。ただ、初音ミクを作り出した人、ボカロPや絵師、MMDerやボカロ廃、初音ミクの存在を知っている人すべてが消えてしまう世界。
 この世界を選ぶと、あなたの記憶の中には、初音ミクは残り続ける。ただ、初音ミク楽曲を始めとした諸々の創作物は、今後一生、新たに産まれることはないだろう。

 もう一つは、この世界から『初音ミク』という概念が消える。ただ、ボカロPや絵師、MMDerやボカロ廃、その他初音ミクに関わっていた人は、残り続ける。ただ、初音ミクという概念が存在しないので、当然彼ら彼女らは、初音ミクを使っての創作活動はしていない。人に歌を歌ってもらったり、普通に曲を作ったり、既存のマンガの二次創作を作っていたり、あなたと仲の良かったボカロ廃達は、ラブライバーにでもなっているかもしれない。
 そしてあなたも、初音ミクという存在を、覚えていない。


 2つを選べと言われたとき。あなたはどちらを選びますか?
 私は、この場合もやはり、後者を選ぶ。私は、初音ミクのことが好きだが、初音ミクに関わってきた人から、楽しさをもらってきた。


 ・あなたはどちらを選びますか? 意識ですか? 肉体ですか?

 なにを当たり前のことを! と言われそうだが、あんがい、人によって意見が割れると思っている。どちらが正しいか、正解はない。どちらか選んだほうが、その人にとっての、『人の本質、初音ミクの本質』なのだ。

 真剣に考えると、答えが分からなくなったり、興味深いですよ? あなたも、初音ミクの本質とはなにか、考えてみてはいかがでしょうか。