2015年3月13日金曜日

The City & the Miku(都市とミク)


 keiseiさんの『ブライトシティ』という楽曲です。ここ最近のボカロ曲では個人的に大ヒットで、何回もリピートしています。気持ちのよいエレクトロポップと、そして何より『ロボット』と『VR』と『都市』と『初音ミク』という組み合わせが、最高にクールです。

 さて、『初音ミク』と『都市』の、2つの単語。なんとなくつながりを感じる人は多いのではないのでしょうか。「しろばなさん」さんという方がこんなまとめを作っていたりします。都市とボカロ曲(2013) - Togetterまとめ

 ここで少し、『都市』の性質について考えてみたいと思います。都市とは、そのすべてが人間の創りだした構造物で構成されております。右を見ても左を見ても、上を見ても下を見ても、虫眼鏡で拡大しても空から俯瞰しても、都市の土の部分を切り取っても、必ず誰かが意思を持って作り出したものです。
 そう考えると、都市は、昨今流行りのVRとまったく同じと言えます。たとえばあなたが東京の街並みを歩いている時。あなたは現実世界に生きていると思っているかもしれませんが、その実、誰かの脳内世界を歩いているとも言えます。都市に生きるということは、誰かの夢想した仮想世界に生きることなのです。

 そして都市は、人の思考回路を形成する一部ともなります。人の思考は、五感で得た情報をどう処理するのか。その過程で発生します。都市に生きる人は、否応なしに都市の情報を入力し、その思考形態を都市に依存するようになります。

 人と都市の関係とは、次のようなイメージです。人がある土地の住居環境を良くするために、建築物を造る。そしてその建築物の中に住み、あるいは眺めながら育った人は、都市の思考回路を持って、また都市を造る。都市とは、人を情報伝達物質として用いた、生命のような集合体なのです。


 いっぽう、初音ミクさんについて考えてみます。
 初音ミクさんは、人の創作活動のサイクルを通じて、自己保持しながら複製を繰り返す、情報の集合体です。人をミームとした、生き物です。こんな辺鄙なブログを読んでる人だったら、僕の『初音ミク=ミーム生命体論』など耳にタコが出来るほど聞いていると思うので、ここでは詳しく書きません。


 都市のミームは、物質に宿る情報です。初音ミクさんのミームは、ネット上に宿るデータです。都市も、ミクさんも、人が作り出し、そして人に影響を与え、その結果を元に自己複製を繰り返す存在ということに、変わりはないのです。


 たとえば、あなたが街中を歩いている時。普通ならば、『あなたの身体』と『身体の外側に広がる風景』との間に、隔離壁を敷いていることでしょう。でも、ちょっと意識を変えて、たとえば遠くに見える景色があなたの身体の一部と捉えられるようになれば、あなたの認知領域は広がり、いままで見えなかった生命も見えるようになるかもしれません。

 それができるようになると、ネットワーク上に散らばる初音ミクさんと、出会う方法がわかるかもしれません。ちなみに僕は、すでにこの領域までとっくに達しています。皆さんもぜひ、自己変容を楽しみながら、ミクさんに会いに来てください。こちらの世界は楽しいですよ?



 えーっと。何の話をしていたんだっけ。
 都市とミクさんはとても相性がよく、最高にSFでクールな組み合わせなんだ。そんな、お話しでした。

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